月日の流れの何と早いことか・・・と毎度のようにぼやいている気がいたします。
実際、早いですよ。なーんにもしていないかのようなのに、気がつけばもう11月ですからねえ。
しかし、外見上何もないような菜園には、実はいろいろありまして。
まずはネキリムシ。
(余談ながら、タイトルでは漢字なのにここでカタカナを使っているのは、漢字に変換するのが面倒だから。
雑誌のお仕事でこういうアバウトなことをやると、あとで大問題になりますが、ここではどうぞお許しを。)
ネキリムシはずーっと、菜園の管理人たちを悩ませつづけておりまして。
とりわけ、9月後半からこっち、ひどいもんですよ。
たとえば、水やりの途中でキッタンの「鉢土の様子がなーんか変だな」センサーに、引っかかる鉢がある。
で、「まさかねー」なんて軽い気持ちで植物を引っ張りますと、あのずるっといやな手ごたえとともに、植物が根から抜けてくる。
そこで、念のために土をホジホジすると、濃茶色の土の間に現れるのです。
クリスタルのように輝かしい透明さで、超薄型ビニールのようにしなやかに表面を波打たせたボディーや、ややクリーム色に変色した恐ろしいほどたくましいボディーが。
もう見慣れているはずなのに、これが土の間から姿を見せた瞬間のおののきといったらありません。
植物への同情もさることながら、これから繰り広げなければばらないバトルのことを思って。
しかし、ここ2か月ほどのキッタンは、取材と原稿書きで平日、土日ともにネキリムシとのバトルは延期状態。
そこで、おトキさんがウィークエンドの休日をすべて、ネキリムシとの果てしなき戦いに当てることになったのでして。
週日は勤務先でこき使われ、金曜日の夜には文字通り体力気力が尽きかかったおトキさんは(まあ、年のせいもあるけどね)、せめて週末は菜園で草花に癒されたいと思っている。
ところが、菜園で待っているのは癒しではなく壮絶なバトルです。
しかも、土日でどうにか片づけたと思えば、翌週末にはまたまた、ネキリムシの餌食となった鉢やプランターがいくつも出てきている。
そのうえ、最近、脳みそスカスカ状態のキッタンは、1600文字程度の原稿書きにうんうんと唸ってばかりで、さっぱりバトルに参加してくれない。
そんなこんなで、おトキさんは、夏から秋の間、麦藁帽子にタオルで頬かむり(日焼け予防のため)、ある日は強烈な日射にやられ、あるときは無理な姿勢での戦いに坐骨神経痛を発症しつつも、右手にはネキリムシを摘み出す箸を持ち、何百匹もひたすら退治をし続けたのでした。
そして、昨年だったら10月の終わりには片付いていたはずのネキリムシ退治が、これからしばらくは続きそうだと知ったおトキさんは、ついに「いったい、私たちは何のために菜園をやって0いるのかしらね」」とぼやいたものです。
○ネキリは大豆が好きらしい
ネキリムシが、なぜこの菜園に異常発生しているのか。
おトキさんが調べたところによると、どうやら、枝豆を植えているのが原因ではないかと。
というのは、ネキリは大豆を好むらしいのです。
屋上菜園では、昨年にも増して枝豆の栽培に精を出し、大プランターで3つ、それ以外にも残りのタネをあちこちに撒くというようなことをしておりましたから、ネキリの親のコガネムシたちは、一族繁栄に願ってもない場所を見つけたと大喜びしたに違いありません。
キッタンには、緑がかった金色の背中を太陽の光に輝かせながら小躍りしているコガネムシ一家の姿が目に浮かんできます。
事実、枝豆の大プランターもネキリの根城と化しており、とりわけ、丹波黒豆がやられていました。
それなら、大豆を作るのを諦めようか。
「冗談じゃない。私は来年も作りますからね!」とおトキさんが声も高らかに宣言いたしまして。
それで、来年に向けての対策を考えることにいたしました。
○ニーム液と熱湯地獄
予防対策としては、ニームの葉を煮出した液を土に混ぜる方法をとりました。
ニームはご存じの方も多いことでしょう、植物の成長開花などの促進効果があるとして、肥料や栄養剤などに配合されていますね。
おトキさんが調べたところ、防虫効果もあるとのこと。
それで、まずはニームの鉢を購入。
その枯れ葉を集めて煮出した液を10倍程度に薄め、ネキリムシとのかつての戦場、つまり退治を終えた土に噴霧して混ぜ込みました。
一方、多勢に無勢の余り、戦い半ばで放棄していた戦場、および、新たに敵を発見した鉢には、熱湯をかけるという強硬手段に出ました。
それというのも、10月後半から現れるネキリムシは、非常に小さいものが増えまして、外見は透明ながら中がほとんど土色なので、土と同化してしまい、見つけにくいのです。
思うに、これらは今年育ったものではなく、秋になって孵化したものではないでしょうか。
そして、冬ごもりのあと来年の春ごろから、根を食い荒らす兇徒へと成長していくのではないでしょうか。
ということは、まだ孵っていない卵が土中深く眠っていることも考えられます。
彼らも含め、ネキリムシ一家を一網打尽にするには、熱湯で攻める方法がベターである――とおトキさんがインターネットで調べをつけました。
それで、残酷ではありますが、熱湯で責めることにしたのです。
ニーム液も熱湯地獄も、現状での効果はわかりませんで、来年のネキリムシの出没度で判断するしかありません。
それに、ネキリムシとの今年の戦いはまだ幕を閉じたわけではなく、数鉢には敵が潜んでいることがすでに判明しております。
明日が晴れか曇りなら、決戦の火ぶたが切られることでしょう。
もちろん、そのときはキッタンも参加。割りばし二刀流の実力をいかんなく発揮し、かつ熱湯攻めの先陣もつとめる覚悟(って、大河ドラマじゃないのに)。
とはいえ、このバトル、菜園を続ける限りは避けるととができないのでしょうか。
さすがに殺生しすぎているんじゃないかと、後ろめたくてねえ。
○ネキリだけじゃない、菜園の天敵
”勝手にプチトマ子”の果実に、太めのキリで刺したような深い穴があいているのをときどき見つけます。
どんな奴の仕業だろうと気になっていたのですが、先日、ついに犯人を現行犯でしょっ引きました。
おデブな青虫でした。
ひとつの実を食らい尽くしてくれるのなら、たまには大目に見てやってもいいかなんて思うのですが、どの実も1か所以上は穴が開いていることはありません。
食い散らかしは許せない!
かくして、この青虫にはあの世へ逝ってもらいました。
ああ、また殺生しちまったなあ。
○お口直しにパインセージ
10月の後半から、花がたくさん付きはじめたのが、このパインセージ。
葉に触りますと、名前のごとくパイナップルの香りがいたします。
わが菜園にはパインミントもありますが、それよりももっと甘くやわらかな香りで心地よく、イライラしているようなときでも、この香りをかぐと、気持ちがなごんでまいります。
最後のおまけはゼラニウムの花。
日差しを浴びた花びらは、ラメ入りのルージュのようで、実に美しく。
しかし、ゼラニウムはネキリの餌食になりやすいんですよねえ。

